綺麗な水草を育てたいと思いませんか?
COを添加してなくても、それなりに育ちますが、
CO2(二酸化炭素)を添加すれば元気な水草を育成することができます。
CO2を添加すると成長速度が早くなったり色やサイズが綺麗になったりするので、添加するをおすすめします。
また、添加を自動化することで安定した水質を簡単に維持することができるので綺麗で元気な水草を育成することができます。
そこで今回は水草水槽にCO2を添加する、おすすめのプランを紹介しますので初心者の方は参考にしてください。
CO2(二酸化炭素)添加機器とは?
CO2を水槽に添加するための装置全般のことを指します。
小学校で学習したと思いますが、水草は植物なので成長するためには4要素が必要です。
- 水
- 光
- 栄養分(窒素、リン、カリウム)
- 空気(酸素と二酸化炭素)
水は水槽から、光は照明から、栄養分はソイルから主に供給されています。
残りの「二酸化炭素(CO2)」を水槽内に添加するための装置、機器を「CO2添加機器」と呼び、この添加方法には数通りあります。
CO2添加の目的・役割
CO2添加の目的は以下の通りです。
光合成を促進して成長を促す
水草に光が当たると二酸化炭素(CO2)と水が反応して光合成の材料として利用されます。光合成すると糖とデンプンが作りだされ、その過程で酸素も作られます。糖は水草の成長や栄養を吸収するエネルギーとして使用され、デンプンは水草を構成する要素になります。
水槽を弱酸性にで維持する
ほとんどの水草は弱酸性を好みます。
自然界では雨が空から落ちてくる際に空気に触れて水に溶けやすい二酸化炭素を蓄えていき弱酸性の水質になるので自然に弱酸性の水質になりますが、日本の水道水は中性なのでCO2を添加したりソイルなど使って人工的に弱酸性の水質を作る事になります。
水草に気泡をつけさせる
光合成のところでも説明しましたが光合成をする過程で酸素も作られるので、それが気泡となって水草につくこともあります。
また、たくさん酸素が作られたらエアレーションしたように、水草から酸素がでてくる場合もあります。
CO2添加のメリット
良い水質を維持できるので水草が綺麗に育つ
CO2自体は水道水に最初から含まれおり、生体やバクテリアなどの呼吸によっても生産されていますが、CO2は時間とともに水の中から少しずつ減っていきます。
ですので、CO2が減っていき弱酸性から中性に近づき、水草が好む水質から変わってしまいます。
水草レイアウト水槽の場合、早くて色付けがよく綺麗するためにも効率の良い光合成をさせるためにもCO2添加は、おすすめなのです。
CO2添加のデメリット
初期費用やランニングコストがかかる
添加方式などで変わりますが、CO2添加装置とCO2の費用が発生します。
初期費用やランニングコストは添加する方法で変わりので、予算にあった方法で行いましょう。
コケも育ってしまう
コケも植物なので、水草と同じように育ってしまう問題もあります。
CO2の添加量や水流などを調整すれば多少よくなったりしますが、
コケを食べてくれる生体(ヤマトヌマエビなど)を水槽に入れておくといいので対策をすれば大丈夫です。
設置場所が必要
基本的に新しく装置を増やすことになるので、設置場所が必要になります。
ボンベのサイズなどで場所のサイズは変わりますが、水槽の置き場所なども関係してくるので装置のスペースを考慮して設置場所を検討しておきましょう。
CO2添加の必要性
綺麗な水草をイメージしている場合
水草をイメージ通りに育てたいなら必要と思っていいと思います。
CO2がなくても育ちますが、大きくならず、成長速度が遅くて発色がよくなく、弱弱しくなる場合があります。
水槽に入れている水草の量によりますが、水草を維持する為にも基本的にはCO2を添加して育成する方がいいです。
レイアウトコンテストに出展した、目標や目的を持ってレイアウトを作ってる
この場合は、CO2の添加は絶対に必要です。
CO2添加は水草の状態、発色、太さ、成長速度など様々な要因に絡んできますので、導入は必須です。
CO2の理想的な添加時間
光合成を行う時に必要になるので、照明をつけているときは添加してください。
照明をタイマーで自動的にON/OFFにしてる場合は、ボンベなどでCO2を添加しているときは電磁弁を使うと連動できるので便利です。
タブレット式、発酵式、自然溶解式の場合は自動化は難しいので添加量を調整して夜間も添加しないように注意してください。
CO2添加方式の種類
CO2の添加方法はいくつか種類がありますが、主流は下記の4種類です。
- 高圧ボンベ式
- 発酵式
- タブレット式
- 自然溶解式
高圧ボンベ式
この方式が水草水槽では一般的です。
ボンベに高圧で液化した二酸化炭素が入ってます。手のひらにのる小さいものや、ビールサーバの横に置いてあるような緑色のボンベなどです。
また、チューブを通してCO2拡散器(拡散ストーン)で細かな泡として水中に放出する方式なので、金魚の水槽でよくみる「ぶくぶく」のようなイメージになります。
CO2を制御する装置を付けることができるので調整がしやすいです。
ただし、初期費用は高くなりますが、ランニングコストが安いので長く稼働するには一番おすすめです。
メリット
- CO2の量が調整しやすい
- 電磁弁を使えば、ON/OFFを自動化できる
- デザインが良いのものが多い
デメリット
- 初期費用が高い
必要な器具
ボンベ式で必要な器具の一覧です。最初からフルセットでメーカが用意しているものもありますので、そちらを購入すれば一式揃っているので簡単です。
CO2高圧ボンベ
CO2が高圧で入れてあるボンベです。手のひらにのるくらいの小さいものやミドボンと呼ばれる大型のボンベなどあります。
小型ボンベ
60cm水槽まであれば小型ボンベでも大丈夫です。
メーカーにもよりますが、約74gのボンベで1本500円くらいから購入できます。
大型ボンベ(ミドボン)
小型ボンベに比べてランニングコストが安いので長期間使う予定だったり、複数の水槽で使うならおすすです。
5kgで1万円くらいでネットなどで購入できます。
レギュレータ
高圧でボンベに入ってるCO2は、そのままだと圧力が強すぎて調整しにくいのである程度圧力を下げることが必要です。そして、小型ボンベと大型ボンベの両方に対応して、CO2の量を調整できるコントローラーが一体化してる物が、おすすめです。
それに、大型ボンベは5年ごとに耐圧試験を受ける義務があり、耐圧試験に1か月間かかる場合があり、CO2を充填するにも1週間ほど必要なので、その間は小型ボンベで乗り切ることができるように小型ボンベと大型ボンベの両方に対応しているレギュレータがおすすめです。
耐圧チューブ
レギュレータから減圧されたCO2を送る為のチューブです。逆流防止弁までは、この耐圧チューブでつなぎます。逆流防止弁から先はエアレーションと同じシリコンチューブでつなぎます。
それと、レギュレータから逆流防止弁までは、できるだけ短い方がいいです。あまり長いと添加量の調整が難しくなります。
また、レギュレータとバルブや電磁弁の間も短い方がいいです。耐圧チューブを長くしているとバルブを開いた時に耐圧チューブに溜まってる圧力がかかったCO2が一気に水槽へ出ます。
カウンター(バブルカウンター)
CO2を拡散される量を目視で確認するための器具です。カウンターの中に水を入れてCO2が1秒間に何滴通過するかで量を確認します。
見慣れれば拡散器から出る量で添加量を判断できますが、始めての場合や慣れないときは必要になります。
添加量の基準は60cmの水槽で1秒間に1滴で調整します。また、水草をたくさん入れている場合は1秒間に3滴を最大値として調整します。
拡散器(ディフューザー)
チューブを通ってきたCO2を水槽の中で細かな泡にして拡散させるための器具です。細かな泡であればあるほど水中に溶け込みやすくなります。
そして、CO2ストーンなどのタイプは添加中に、「ちゅるちゅる」と音が鳴る場合があるので、静かな方が良い場合はディフューザーをおすすめします。
また、カウンターと一体型になっているディフューザーは、洗浄するときに塩素が内部に残ったときに取り除くのが大変なので、初心者の方などは別々にしてた方がいいです。
それと、洗浄するときはADAのスーパージィやハイターがおすすめです。キッチンハイターやワイドハイターなどは使用しないでください。
化学反応式
ペットボトルなどで化学反応させてCO2を発生させる方式です。
重曹とクエン酸と水を使ってCO2を発生させるので簡単に作れます。
メリット
- 初期費用が安い
- ランニングコストが安い
デメリット
- CO2の発生量を調整しにくい
- 気温によって発生するCO2の量が変わる
- 見栄えが悪い
タブレット型CO2添加方式
器具の設置が必要なくて、最も簡単に導入できる方式です。
市販されているCO2タブレットを水槽に入れるだけです。CO2タブレットがCO2を発生させて水槽の中で溶け込みます。
メリット
- 器具の設置がないので場所をとらない
- タブレットを入れるだけのお手軽で簡単
デメリット
- ランニングコストが高い
- CO2の添加量が確認できない
- 夜間にCO2添加を止めることができない
自然溶解式
水槽の中にCO2を溜めておくための容器(小型拡散筒)を水槽の中に設置しておき、CO2を自然に溶け込ませる方式です。
CO2は水に溶けやすい性質なので、この方法でもある程度は水に溶け込みます。
メリット
- CO2のロスが少ない
デメリット
- 目視でCO2を補充しなければならない
- 添加のON/OFFを自動化できない
- CO2の添加量を調整できない
- 水槽の中で場所を取る
- 見栄えが悪い
CO2添加を時間によってON/OFFを自動化する方法
CO2の添加は通常、バルブを開けたらCO2が出て、閉じたらCO2も止まる手動式です。
しかし、それだと家にいない時間帯や旅行などで家を空けてる時は、添加したり、止めたりすることができません。そこで、CO2添加を自動化するために「電磁弁」と「タイマー」を使います。
タイマーでCO2を添加する時間を設定して電磁弁でCO2のバルブを開閉をします。
タイマー(電源タイマー)
タイマーはCO2添加だけでなく照明のON/OFFも一緒にすることができるので、アクアリウムをやるなら必須アイテムです。
電磁弁
CO2のバルブを開閉してくれる機器です。タイマーと組み合わせ使うことでCO2の添加時間を設定できます。また、電磁弁は発熱するので設置場所に注意してください。
各CO2添加方式の比較表
項目 | 高圧ボンベ式 (大型ボンベ) | 高圧ボンベ式 (小型ボンベ) | 化学反応式 | タブレット式 | 自然溶解式 |
価格 | 10,000円~ | 500円~ | 200円~ | 1,000円~ | 2,000円~ |
ランニングコスト | 安い | 普通 | 安い | 高い | 安い |
自動化 | 可能 | 可能 | 不可 | 不可 | 不可 |
添加量の調整 | 可能 | 可能 | 不可 | 不可 | 不可 |
設置場所 | 大きい | 普通 | 普通 | 小さい | 大きい |
最後に
水草をキレイに育てるのにCO2は必要です。
コストは、そこそこかかりますが、安定性や見た目などを考えると一番のオススメは高圧ボンベ式(大型ボンベ)です。
高圧ボンベ式以外は添加量が調整できないので、気温などに添加量が左右され管理しにくいです。
また、水草の成長速度は遅いので長期的に添加する必要があるのでランニングコストが安いことも重要になります。